教育をする時に、授業の中でアニメを見させているケースって結構多くあると思います。ただ、個人的にはアニメを見させるのってあんまり良いこととは思わないですね。
それで授業を進めることに関しては、割と疑問が多く残ったりします。
- 教育をする時に、アニメを見させない方がいいって本当なの?
- 具体的に見させるべきじゃない理由が知りたい
上記のように考えている人に向けて、元教員の立場から理由などを解説したいと思います。
2〜3分くらいでザックリと読める内容になっているかと思うので、ぜひ見てみてくださいね。
教育をするときにアニメを見させるべきか

タイトルの通りですね。小学校とか中学校の授業の中では、アニメは見させない方がいいと思っています。もちろん必要な場合もあるかもしれません。
ただ、もしアニメが必要なのであれば、どういった理由で授業で活用するのかを、教員が説明できないといけないと感じています。
ただ、実際はちょっとラクしたいとか子供にアニメを見させている間に事務作業を進めたいとか、そういう理由だけの先生がすごく多いように感じています。
それだと、教育的な価値としてはすごく低いですよね。特に意図がないのに、ダラダラ子供に見せたところで何の意味もありません。
もちろん教員が忙しいのはわかります。授業の時間も事務仕事を進めたい気持ちもよくわかります。ただ、実際問題としては、授業中はしっかりと子供に向き合いながら進める必要があるし、教員がいるからこそできることをやるべきです。
アニメを見るのは自宅でもできるわけですから。
アニメを見させない方がいい理由

では、実際に子供にアニメを見させない方が良い理由としてはどんなものが挙げられるのでしょうか。
いろいろとありますので、もう少し詳しく深掘りしたいと思います。
自宅でもできる
1つは、先ほども書いたように自宅でも見れることです。
今はテレビでもタブレットでも、アニメを見ている子は多いのではないでしょうか。気軽に視聴できる環境が昔よりも整っているように思います。
そして学校に行っても、アニメを見る。というのは正直なところ意味がわからないところですね。せめて教員が読み聞かせするとか、子供同士で話し合う時間を作るとか、そういった有意義な時間にしてほしいです。
特にアニメを見ている時は受動的な活動だと思います。それ自体を否定するつもりはまったくないですが、受け身だけでなく自分で動いていく活動も大事になってきます。
そう考えると、教員や子供同士でのコミュニケーションの時間はしっかりと確保していきたいところです。
まだまだ、学校現場は工夫のしがいがあると感じているところです。
学校ならではのことを
たとえば、アニメを見せるタイミングとしては教員が自習をさせている時が多いのではないでしょうか。教員が目を離さなければいけないので、大人しくアニメを見させておきたい気持ちはよく分かります。
ただ、アニメだけで得られるものって少ない気がします。大人しくしてるのは子供にとっても辛いですし、苦しい時間を過ごさせるのはかわいそうな話です。
そうではなく、たとえば校庭でみんなでドッジボールをするなど、学校でしかできないことをやった方がいいです。今は気軽に遊べる場所って少なくなったと思うので、校庭はピッタリだと思えるからです。
たしかに教員が見ていなければケガのリスクとかはあるかもしれません。それでもそのリスクをカバーできるだけのメリットが数多くあるように感じます。
ぜひ見直してほしいと思えるところですね。
教師が楽をしている
基本的には教員は一生懸命に授業をするケースが多いと思います。子供の前に立って、教科書の内容などをしっかりと進めているケースは多いでしょう。
そんな時に、1日のうちの1つの授業くらいは、子供にアニメを見させるだけで済ませたくなる気持ちも分からなくもないです。
疲れていれば、少し授業の手を抜きたくなったりもするでしょう。ただ、教員のみなさんには、なんとかそこをグッとこらえてほしいとは感じています。
子供が来る時間って限られていますよね。せいぜい朝の9時から遅くても16時くらいでしょう。これくらいの時間しかいないわけです。
子供がいる間くらいは、教員が一生懸命に授業を進めた方がメリットは大きいと思っています。
授業力が身につかない
今は、「教員の質が下がっている」などと言われることが結構多くあるかと思います。ただ、どんな部分で質が下がっているのか理解できないこともあるでしょう。
ただ、個人的には「授業力」の部分が大きいと思っています。やっぱり毎日の授業をしっかりと教材研究できていない人も多いと思うので、そんな状態で子供の前に立って授業を進めたとしても、いい授業ができないのです。
しっかりと教材研究を重ねながら、何よりも「数をこなす」ことが重要です。たくさん授業をするように心がけるのです。
授業に限らずですが、たくさんやらなければ上達は見込めません。そういう意味では、アニメを見させる授業はなくして、教員がたくさん授業をしてスキルアップするべきだと感じています。
大変だとは思いますが、ぜひとも頑張ってほしいところです。
子供とのコミュニケーションが取れない
子供とのコミュニケーションの時間が取れないのも大きい部分かと思います。
教員は子供と話をするのがとても重要です。その子の性格をしっかりと理解することにも繋がってきますし、コミュニケーションの中で悩みなどを教員に打ち明けるケースもあるでしょう。
授業を通して、子供のことをより深く知ることができるのです。一方で、子供にアニメを見させるだけだったら、コミュニケーションは発生しませんよね。ほとんど会話も生まれないはずです。
それではいい学級経営はできないでしょう。ゆくゆくは学級崩壊などにも繋がってくるはずです。
なので大きなトラブルが起きる前に、教員はしっかりと授業を通して子供と向き合っていくほうがよっぽどいいと思えるわけです。
大切なのは積極的な声かけ

ということで、クラス担任として1番重要なのは「積極的な声かけ」だと感じています。おそらく子供と話すのは非常にエネルギーがいることだと思います。子供の考え方も1人ひとり全然違っているし、性格は十人十色でしょう。
その現実にブチ当たった時に、どうしても逃げてしまう教員が多いのです。具体的にはアニメを見せておくなどして、サボったりするわけですね。子供は一時的に静かになるので、教員としてはラクでしょう。
ただ、そういった小手先のやり方をしたところで、子供は不満を抱えていつか爆発してしまいます。授業を行う中で子供の様子を見つつ、少しでも異変があれば「大丈夫?」「困っていることはない?」というように積極的に声かけするのが大事です。
残念ではありますが、今の現場にはそういった配慮のできる先生は、まだまだ少ないようには感じています。改善しなければいけない部分でしょう。
子供とのコミュニケーションができれば、驚くほど学級経営がラクになってくると思いますよ。
まとめ
授業の中でアニメを見せたくなる気持ちは非常によく分かりますが、そこは1度ストップしておきたいところです。
教員が自力で授業をすることで、得られることも山ほどあるからです。

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