教員の懲戒免職がやたら多いな〜と感じている人は多くいるかと思います。
テレビのニュースなどでも、教員に関する不祥事なども多く流れて驚く人も多いかと思います。
- 教員の懲戒免職ってなんで多いの?
- 減らすためには、どんなことが重要になる?
上記のように考える人に向けて、元教員の立場から理由などについて解説をしていきたいと思います。
3分程度で簡単に読める内容となっていますので、ぜひ見てみてください。
教員の懲戒免職が多い理由

教員の懲戒免職が多い理由については次の2つが考えられます。
- 意外性があり、メディアが大きく取り上げる
- 非常識なのが許される環境
1つ目については、教員という仕事が真面目でいろんな人から信頼されるものではあるからだと思います。
そういった人たちが悪い行いをすれば、その分意外性が増しますから、人々の注目を集めることができるでしょう。そういった理由からニュースなどで取り上げられやすい可能性が考えられます。
さまざまな企業でも少なからず不祥事は起こっているかと思いますが、教員だと取り上げやすいというのはあるでしょうね。
「教員が通行人を殴った」「会社員が通行人を殴った!」だと前者の方が驚きが増すんじゃないかと思います。
また、非常識なのが許される環境なのもあります。
次の項でも詳しく書きますが、普通ではありえないようなことが笑い話になったりすることも多くあるのです。
まさに、「教員の常識は社会の非常識」といった様子ですね。
懲戒免職が多くなる習慣

教員の中にも、懲戒免職が多くなるような習慣はとても多くあります。
以下の内容を改善していかないと、懲戒免職を減らしていくことはできないでしょう。
では、具体的にどんな習慣があるのでしょうか。以下に詳しく挙げました。
遅刻がOK
教員は遅刻に関して、何も言われなかったりするのも特徴です。普通の社会人であれば遅刻は絶対に良くないことですし、一気に信頼をなくす内容かと思います。
遅刻だけは、なんとしても避けなければいけない部分でもあるでしょう。
しかし、教員では平気で遅刻をしてくる人もいますし、遅刻をしても周りが何も言わない空気感もあります。出張などでも、遅刻して入ってくる教員が多くいるのは日常茶飯事です。
こういった遅刻の習慣も、懲戒免職が増える大きな原因だと、僕は考えます。
たかが遅刻だと感じるかもしれません。しかし、「悪いことをしても当たり前に許される」という感覚が身に付いてしまうからです。
遅刻をしてもいいというのは、ほんの些細なことかもしれません。しかし、そういった内容が積み重なって大きな不祥事に繋がっていくのです。遅刻はしっかりと無くしていかなければいけません。
教室の状況を決められる
教員は教室の状況を自由に決めることができるのも特徴です。新人のころは、他の人の教室運営の仕方を真似しないといけなかったり、ある程度は学年で合わせる部分もあったりします。
しかし、多くの部分で担任が1人で自由に決めることができたりします。授業の内容・クラスの掲示物・学級運営の方法など、1人で決められる自由さがあります。
これは、側から見れば自由度も高く大きなメリットだと感じるかもしれません。しかし、人として間違っていることをしても誰からも注意されないという危険度もあります。
教員は、誰かの反応を気にしながら進めていく仕事ではないですね。私立だとある程度保護者や子供からの評価が必要になるかもしれません。
しかし、公立だと保護者や子供からの反応が低かったとしても普通に働くことができます。人として間違ったことをしていても、何事もなく働き続けることができます。
そして、何か間違ったことをしていても、教員の世界では他の職員から指摘されることも少なかったりします。他のクラスのやり方を、とやかくいう先生は少ないからです。
そして、先ほど挙げたように教員の世界は非常識ですから、間違った行動にどんどん拍車がかかっていくのです。
結果的に、不祥事という大きな事が起きてから気付くことになります。
ミスが笑いごと
基本的に、仕事のミスはできるだけ少なければいけないですし、ミスが増えれば嫌な気持ちになることも多いかと思います。
しかし、教員の世界では「ミスをすること」が笑いごとになっているケースが多いです。たとえば「書類の間違い」「授業の進め方が悪かった」などの点はミスにもつながりますし、凹む部分かと思います。
しかし、実際はミスをした本人が笑っていたり、周りも面白おかしくネタにしている場面は結構多く見かけたりします。
笑い事にして、ミスを軽くする気持ちも大切かもしれません。しかし、基本的に最初はミスをしたことに対して向き合うべきです。
順序が間違えていると言えるでしょう。
ミスを笑いごとにしているようでは、不祥事に対しての関心も薄れるでしょうし、実際に不祥事を起こしても何も感じないと思いますので、教員の不祥事は増えるだろうな〜というところです。
多忙すぎる
シンプルに、教員が多忙すぎるのも大きな原因かと思います。
どれだけ忙しいとはいえ、不祥事が起きないように最大限に配慮していくのは重要なことです。しかし、多忙だと冷静な判断ができなくなります。
忙しさゆえに、普段はしないようなミスをしてしまうこともあるでしょう。
余裕があれば、ある程度丁寧に仕事に向き合っていくことも多いかと思います。慎重に働くことも多くなりますね。
しかし、教員は多忙なので、1つひとつの仕事にしっかりと向かえないデメリットもあります。結果的に仕事のしかたが雑になってくるので、大きな懲戒免職に繋がってしまう可能性がでてくるわけです。
また、行動についても変わっていきます。
たとえば、飲み会の後は歩いて帰るのは当然ですね。お酒を飲んでいるわけですから。
しかし、教員は車で出勤している人も多くいます。もし車で飲み会に向かえば、帰りは歩く必要があるわけです。
とはいえ飲んだ後は、後日車を取りに行ったり、代行業者を呼ぶ必要などもあるでしょう。忙しすぎるとこういった手間を簡略化して、飲んだ後に車を運転して、飲酒運転に繋がる恐れもあります。
あくまで一例ですが、忙しすぎると普段しないような行動をとるようにもなってくるのです。
受験倍率が低い
そもそも、受験倍率が低いのも懲戒免職が多くなる理由でしょう。
懲戒免職になる人は、働く人材としてはかなり仕事ができないといえます。
ですので、ある程度人気だったり、しっかりとした企業に勤めることは難しかったりします。しかし、教員の場合はどうでしょうか?
受験倍率は下がっているし、1倍を切っている自治体もあると聞きます。要するに受かりやすいということです。
懲戒免職を起こすような無能な人材は、教員のような仕事を狙って受験してくる可能性があります。しかも、公務員だし旨味も大きいです。
結果的に受験倍率が低いことから良い人材が集まらず、不祥事を起こすような人材ばかりが集まってくることにも繋がってくるのです。
懲戒免職を減らすために必要なこと

では、懲戒免職を減らしていくためにはどんなことが必要になってくるのでしょうか?
以下で大切なポイントを挙げてみました。
民間を取り入れる
1つは、「民間企業」のやり方をもっと取り入れていくということです。
教員は、自分たちのやり方が良いと思い込んでいて、特別授業などで民間企業などが講師になると、職員室でグチを言っていることなども結構多くあります。
それでは、成長できません。上記でも挙げたように、教員のやり方は非常識な部分も多くありますので、いろんな人の考え方を取り入れていく必要があるのです。
自分たちのやり方だけを信じていても、不祥事は増えていくだけです。
授業によっては、民間企業の人たちが講師になることもあるかと思います。そういった場面では、ビジネスに応じた丁寧な言葉遣いや子供たちに優しく接する姿に驚くこともあるはずです。
そういった良い刺激を、もっと学校の先生は受けるべきです。自分たちのやり方が正しいと思い込む閉鎖的な考え方では成長できません。
不祥事をなくしていくためには、視野を広くして、いろんな人の考え方を柔軟に取り入れていくことが必要です。
ミスに対する見方を変える
ミスに対する見方も変えていかなければいけません。
同僚や自分がミスした時に、笑い事で済ませてはいないでしょうか?そういった考え方ではミスへの危機感がなくなるので「不祥事」は起こりやすくなってきます。
大切なのはミスが起きた時に、なぜそれが起こったのかを反省することです。そして、どういったシステムだったら起こらずに済んだのか、振り返ることも大切です。
そういったミスに1つひとつ向き合うことで、大きな「不祥事」を防ぐことができるようになるのです。
ミスを笑い事にするのには、「自信のなさ」もあるかもしれません。自分もたくさんミスしてしまうから、他の人のミスも笑い事にしようとしているのでしょう。
しかし、そういった姿勢ではダメです。教員としては失格です。
教員だからこそ、しっかりと反省して次に生かす真摯な姿勢が大切になってくるのです。
労働環境を変える
不祥事をなくしていくには、「労働環境を変える」ことも非常に重要です。
毎日遅くまで働いて、ろくに睡眠時間も取れないような働き方では、不祥事は起きて当たり前です。
しっかりと1人ひとりが仕事に真剣に向き合えるような環境を作っていくことが、とても大事になってくると言えるでしょう。
今は「#教師のバトン」などで、現場教員の叫びなども多くツイートされています。
こういった状況を改善することで、不祥事も少なくなってくると考えられるでしょう。
まとめ
教員の不祥事はかなり多いと言えます。
今回の記事を参考にしつつ、少しずつ不祥事が少なくなってくればと考えています。
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