教師で、指導の本を読み続けている人は多いと思います。
指導の本を読むことでいろいろわかることもあると思いますし、指導力にも役立つと思います。
とはいえ、
- 指導の本を読み続けると、どうなるの?
- 指導力が下がるって本当なの?
と考える人もいるでしょう。上記のように考える人に向けて、指導の本について元教員の立場から細かく解説をしていきたいと思います。
3分くらいで簡単に読める内容となっていますので、ぜひ見てみてくださいね。
教師が指導の本を読み続けるとどうなるのか?

教師が指導の本を読み続けることについてですが、結論から言うと指導力が下がってしまうと考えています。
もちろん、指導の本については役立つものも多くあります。なので、自分に合うと思うものをしっかりと読んでいくことは大切だと思います。
それによって、指導力を上げていくことはできるでしょう。その一方で、指導の本を読みすぎてしまうと危険があるということです。
指導の本を読み過ぎると、指導法で頭がいっぱいになってしまいます。
授業をする時にも、自分の指導法が合っているかどうか、本を参考にして考えてしまうようになるのです。
とはいえ、指導をする時に1番大切なのは目の前の子供にしっかりとコミットしていくことです。子供に合わせなければ、どれだけいい指導法であったとしてもそれは響かなくなるからです。
子供を無視した指導になる可能性があるということですね。
指導力が下がる理由

では、指導力が下がる理由としてはどんなものがあるのでしょうか?
以下でその理由についても細かく解説をしていきたいと思います。
健康を害する
まずは、健康を害する可能性があるということですね。
今の教員って、かなり忙しい状況だと思っています。毎日のように授業をするのはもちろんですが、雑務などもこなさなければいけません。土日などは部活の指導があるケースもあるでしょう。
そう考えると、本を読むのは休日などになってくると思います。しかし、平日も働いている中で、休日も本を読んで勉強するとなれば、相当負担になるでしょう。
ゆっくり休むための時間もなくなってくるはずです。
そういった状況からも、健康を崩す可能性は十分に考えられることになるでしょう。
健康を害せば、子供たちにいい指導ができなくなってしまいます。
他の先生から嫉妬
授業の本を読むと、他の先生から嫉妬される可能性も高くなります。
たくさん勉強をして、他の先生と意見交換をしたり、わかったことを話せる環境であればいいかもしれません。
そういう環境だと、かなり成長に繋がりますよね。
とはいえ、実際はそういった意識の高い職場は少ないように思います。多くの場合は「何ガンバちゃってんの?」となりますし、「あなたが頑張ったら私が頑張ってないみたいじゃない」みたいになるケースもあります。
なので、他の先生からムダな嫉妬を受ける可能性も出てくるわけですね。
そう考えると、自分の健康状態が悪くなって指導力が下がることは十分に考えられるでしょう。
他の先生が嫌がる
本を読むと、他の先生が嫌がる可能性があるのも考えられます。
教員の世界では、基本的に上司が絶対的に偉かったりします。なので、どんなに間違った指導であっても上司の指導法には従わないといけません。
そして上司としても、できるだけ自分の指導法に部下を合わせていきたいとは考えているわけですね。
そうすると、後輩が指導の本をたくさん読んでいると、先輩としても面白くないわけです。先輩も自分の指導法に自信がなくなってくるわけですね。
また、職員室で「校内研修」などがあると思いますが、その時に職員の中で指導を統一したりもすると思います。
その中で、本をたくさん読んで、その指導法をかざすひとがいると、かなり面倒でしょう。
結果的に職員室に、居づらくなって、自分の指導力も下がります。
何が正しいかわからなくなる
指導の本について、数冊読む程度であれば全然いいかもしれません。そのくらいの冊数であれば、割と勉強になる部分も多いと思います。
ただ、たくさん本を読んでいると、多分指導に迷いが出てくるはずです。本の中でいろんな指導法を展開している人がいるので、どの指導がいいのかわからなくなってくるからです。
こうなってくると、自分の指導にもどんどんと迷いが出てくるでしょう。自分が指導をする時にも「これでいいのかな?」「これは間違っているか」というように不安になってくるわけです。
そんな心理状態になるくらいなら、そもそも何十冊も指導の本を読まない方がいいです。
指導力が下がることにもつながっていくからです。
自分の指導に自信がなくなる
本を何十冊も読んで指導をすると、自分の指導に自信がなくなってくる可能性もあります。
基本的に指導については、トライアンドエラーの部分も多くあると思います。自分で実践してみて失敗することもあるかもしれませんが、うまくいく時もある。
そうやって自分で考えることで、上手く行った時に自分の自信にすることができます。
ただ、指導の本を何十冊も読むと、指導後に「これはどうせ本をたくさん読んだからだ」というように自信をなくしてくる可能性もあるのです。
そう考えると、本を読みすぎないようにすることはものすごく重要なわけですね。
スキルは身につきます

もちろん、指導の本を読むことが悪いと言いたいわけではないです。
良い本も、本当にたくさんあるわけですね。ただ、何冊読むかとかその読み方には十分に気をつけた方がいいということです。
休日返上してまで勉強していたら、身が持たないと思います。そして、真面目な人ほどそういった勉強方法を実践しそうな気がしています。
ただ、覚えておくべきなのが、スキルは授業をしながらでも身に付くということですね。
授業をこなしていく中で、だんだんとうまくなっていく部分はとても多くあります。なので、そんなに心配しすぎなくてもいいということですね。
それよりも、ゆっくり休むようにすることとか、授業の準備をしすぎない方が大切だと思います。
教員の世界が、すごく大変だったりするからですね。
考えながら働いていけるといいと思っています。
まとめ
指導の本を読みすぎないような注意は大切ですね。
今回の記事を参考にしつつ、実践してもらえれば幸いです。
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