サードプレイスはどこなのか?【職員室です】

サードプレイス アイキャッチ 教員

子供の居場所としてサードプレイスという言葉を聞いたことのある人はいると思います。いわゆる不登校の子とかがいるような学校以外の場所ですね。

ただ、このサードプレイスという呼び方に僕は割と違和感を感じたりしています。

  • サードプレイスってどこなのだろうか?
  • 職員室がサードプレイスって本当なの?

上記のように考えている人に向けて、元教員の立場からサードプレイスの在り方などについて細かく解説していきたいと思います。

2〜3分くらいで気軽に読める内容となっていますので、ぜひ見てみてくださいね。

サードプレイスはどこなのか?

サードプレイス どこなのか

サードプレイスについてですが、意味としては「家庭でも職場でもない3つ目の場所」という内容で使われたりしています。もちろん、大人がいるべき場所として使うならいいかもしれません。

「スポーツジムやカフェ」といった印象ですね。ただ、子供に対して使うのは割と違うと思っていますね。「サード」という言葉がなんとなく学校が主流で、サードプレイスに行っている子が脇役のような印象を受けてしまうからです。

もちろん、これは言葉の印象だけではありますが、ただ、子供が十分に傷ついてしまう可能性があります。学校に行っている子がファースト、セカンドプレイスで、不登校の子がサードプレイスになれば、まるで学校に行っている子が偉いような感じも受けてしまうでしょう。

そういった表現に関しては、できるだけ避けていったほうがいいわけです。

強いていうなら、サードプレイスは職員室ですね。子供は常に主役であり、学校に行っていようが行っていまいが、「ファーストプレイス」にいることは間違いないのです。

職員室な理由

職員室 理由

では、サードプレイスが職員室な理由としてはどんなことが挙げられるのでしょうか。

もう少し、具体的な理由を見ていきたいと思います。

教員は脇役

1つは、教員が脇役であることです。これは非常に大きいですね。教員の中には「自分が指導をしてあげている」「自分の方が偉い」と思っている人も多いのではないでしょうか?

だからこそ、学校には行かなければいけないもので、来られない子はサードプレイスに行く。といった分け方をしているケースが多いのです。

ただ、これは非常に残念なことですね。本来は常に子供が主役でなければいけません。子供がいなければ教員は仕事をすることができないのです。指導をする相手がいなくなってしまいますので

なので、脇役である教員たちがいる場所こそが、紛れもなく「サードプレイス」になるわけです。

教員たちは、しっかりとその事実を受け止めていかなければいけません。

子供は大事

学校や教員は、常に子供のことを大事にしていかなければいけません。それが仕事ですし、子供たちはお客様のようなものだからです。

そう考えると、学校に来ていない子を「サードプレイスに行ってる」などと言って排除するようなことはあってはいけないのです。不登校の子からすれば、「自分は学校に馴染めていない」と深く傷つくことでしょう。

まずはしっかりと子供の立場に立って、考えなければいけません。そうすれば、不登校の子も「別の学校に学校に行って頑張っている」というように、あくまでサードプレイスではなく学校に通っているようにしなければいけないはずです。

実際に、フリースクールなどで勉強しているわけですからね。

どの子も、しっかりと学校に行ったり、自宅で勉強したりもしています。そのすべてが「ファーストプレイス」なわけです。

不登校の子は多い

今の時代は、不登校の子はかなり増えているように感じています。非常に多くなっているとも言えるでしょう。

最近になって、不登校が過去最多になった。ということも聞きます。これまでは不登校の子がマイナーだったかもしれませんが、不登校がいたって普通のことになってきているわけです。

そう考えると、不登校の子が通っている場所が「サードプレイス」という呼び方なこと自体が問題なわけです。不登校の子がむしろ主流で、不登校を出した学校側こそが「サードプレイス」ではないでしょうか。

学校が「ファーストプレイス」になってしまうと、どうしても学校に行っていない子が悪いみたいな響きになってしまいます。

ただ、実際は不登校の子が多くて全然普通のことなので、フリースクールなどをサードプレイスと呼ぶのはやめた方がいいと思ってます。すぐにでも。

子供はお客様

基本的に、子供はお客様です。学校側とかってこの意識が足りていないと思います。

たとえば飲食店とかを見ると、しっかりと接客をして、もてなしていますよね。それは相手がお金を払ってくれるから、店員たちが仕事ができるからです。

お金を払ってくれる人はみんなお客さんであり、大切にすべき存在なのです。そう考えると、学校に通う子供たちは直接はお金を払っていませんが、その親たちが税金や授業料を払っているからこそ、教員は仕事ができます。

子供は保護者の分身みたいなものなので、結局は子供が払っていることに等しいでしょう。

だからこそ、子供のいる場所を、学校側は「サードプレイス」などと呼んでは絶対にいけないわけです。

子供がいないと教員の仕事はない

そもそも、子供がいなければ教員の仕事は成り立っていません。先ほどからも書いていますが、その事実をしっかりと受け止めるべきです。

教員の仕事は毎日の授業だと思います。子供がいなければ、誰を相手に授業をするんですか?また、事務作業も子供の書類などが中心だと思います。子供がいなければ、その書類すらないわけです。

つまり教員の仕事はすべて子供とリンクしていて、子供なしでは働くことすらできないのです。少しゾッとするかもしれませんね。

そう考えると、不登校の子が「サードプレイスにいる」などという表現は適切ではなくて、いつでも来ていただいている。常に「最高の場所に子供がいる」と認識しておくことが重要なのです。

今の先生には、そういった謙虚さや子供を崇める意識が足りていないと思いますね。

サードプレイスという言葉はいらない

言葉 いらない

あくまで個人的な意見ですが、僕はサードプレイスという言葉があまり好きではないですね。もちろんこの言葉を作った人は、悪い意味を含めて作ったわけじゃないと思います。

ただ、なんとなく「ファーストプレイスが偉くて、サードプレイスは端っこ」みたいな印象を持ってしまいます。

繊細な不登校の子などに対して、サードプレイスという言葉を使うことが、果たして適切なのでしょうか?あんまりそうも思わないわけです。

学校現場にはいろんな用語がありますが、その中には子供を傷つけるものも多くあると感じています。そういった言葉はどんどんなくしていくべきなのです。

不用意な言葉で、子供が嫌な思いをしないようには気をつけていきたいところですね。

まとめ

サードプレイスは職員室であるべきです。

教員たちは謙虚な気持ちを持ち、子供たちが1番である考えを持つようにしましょう。

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