教員に残業代が支給されるかもしれないニュースが出ていますね。長年、教員を苦しめていた給特法が、もしかしたら無くなるかもしれないわけです。
教員としては朗報でしょう。
- 教員に残業代が支給されるとどうなるのだろう?
- 実際に起きることについて詳しく知りたい
上記のように考えている人に向けて、元教員の立場から残業代を分析していきたいと思います。
短い時間ですぐに読める内容になっているかと思いますので、ぜひ見てみてくださいね。
教員に残業代が支給されるとどうなるか

教員に残業代が支給されると、基本的には「仕事に文句が言えなくなる」というのが現状でしょう。たとえば、今については教員もSNSや職員室でたくさんグチを言っていると思います。
そして、周囲からも「教員はかわいそうだね」といった同情の声も出ているように感じます。それは教員に給特法があって、明らかに労働条件がおかしいからなんですね。
理不尽な状況に対して、その中でも教員が働いているから、かわいそうだと感じるわけです。
ただ一方で、今後残業代が支給されるとどうなるでしょうか?予想は簡単で「残業代をもらってるんだから、もっと仕事頑張れ!」という空気になってくるはずです。
教育とは関係ない仕事を、今の教員はたくさんしていると思います。それについても、今後は「残業代もらってるんだから、文句言うなよ」となるわけです。
結果的に、お金はもらえるかもしれないけど精神的には辛くなるでしょう。
今も理不尽に仕事が降ってきていると思いますが、今後は残業代を盾にして教員に仕事が振られるわけなので、教員としては文句を言う隙がなくなります。
起きること

では、実際に残業代が支給されるとなると、どんなことが起きてくるのでしょうか。
もう少し詳しくみていきたいと思っています。
教員は嬉しい
1つは、教員が嬉しいと感じることがあります。残業代がもらえるということで、これまではタダ働きだったわけですから、そこから救われてかなり嬉しい状況にはなってくるでしょう。
どれだけ帰りが遅くなったとしても、それに見合った報酬がもらえるのならば、割と頑張れる人も多いんじゃないかと思います。
教員の中には療養休暇に入る人もいると思いますが、それは未来への希望がなくなることへの失望も含まれているでしょう。どんどん状況が悪くなることで、心が折れてしまうのです。
その一方で、残業代が出て給料が上がれば1つ進歩したことになります。精神衛生的にも良いと思うので、メンタル疾患の先生とかが減ってくるかもしれませんね。
プラスの側面も多くあると思っています。
仕事が増える
残業代がでれば、ほぼ確実に教員の仕事が増えてくると考えています。今は、残業代が出ていないので、少し教員に仕事を任せるのを遠慮していると思います。
国とかも「さすがに、ここまでは教員にやらせすぎ」といった基準があるようにも思います。ただ、残業代が出れば、そういった遠慮をする必要がなくなります。
いくらでも教員に任せることができるからですね。残業代があればOKになるでしょう。
結果的に、教員にどんどん仕事が降りかかってきて、かなり苦しい状況になると言えます。
教員として退職する人とかも、かなり増えてくると思いますね。もしかしたら、誰もやりたがらない仕事になってくるでしょう。
そうなると教員の質も下がるし、保護者からの満足度とかも下がってきます。
文句が言えなくなる
冒頭でも挙げましたが、教員の労働環境が変われば、文句を言うこともできなくなってきます。
国が残業代を出すということは、言い方は悪いですが「教員が国に対してカシを作る」ことになります。今まで、教員の労働環境が悪くて文句を言っていた人も多いと思いますが、残業代の形で1つ助けてもらったわけですね。
ということは、教員が文句を言えなくなってきます。「こんな仕事したくない!」と教員が言ったとしても「でも、それに見合う残業代を出したよね?」「こっちはちゃんと配慮した」と国に返されてしまうのが事実でしょう。
文科省はしっかりと仕事をしたわけです。なのでその後の労働環境に対して、教員が文句を言う資格はないわけですね。
その辺りで、教員の肩身もどんどん狭くなってくることでしょう。
時間管理が厳密になる
たぶん、今って時間管理が曖昧だと思います。17時を過ぎても、普通にダラダラ働くことができますよね。これは「残業代が出ないから」です。
一方で、残業代が時間に応じて出るようになると、タイムカードや書類などを提出する必要が出てくるはずです。するとかなり時間管理が厳密になるので教員の負担は増えるでしょう。
管理職が厳しい人だったりすると、書類の書き方とかも何度も直されるかと思いますね。
すると、教員としては精神的にかなり参ってくる人も出てくるでしょう。
早めに教員の仕事を辞めてしまうのも1つの方法のように感じますね。
時間管理ができないことの不祥事が起きる
あとは、時間管理に関する不祥事も出てくるでしょう。
たとえば時間に関する書類をしっかりと書ける人ならいいですが、教員はそんな余裕もないので、テキトーに書く人も出てくるでしょう。
今の世の中は、教員のちょっとしたミスなどがすぐに大きなニュースになってきます。書類の書き間違えでyahooニュースなどにのるリスクも出てくるでしょう。
忙しすぎる教員が、いきなり残業のシステムが変わった時に、すぐにしっかりと適応していけるとは思えません。
かなり危険な状況とは言えるでしょう。
残業代はない方がいいかも

ということで、もしかしたら残業代は出ない方がいいかもしれませんね。残業代が出ることで、教員の仕事が余計に複雑になって、やりにくくなることが十分にあり得ます。
残業代が出なければその分自由度も高いので仕事がしやすいでしょう。文科省などについても気軽に文句を言うことができます。
また、残業代が出ることで嫌な仕事でもお金のために割り切って働く必要がでてきます。せっかく教育への熱を持って「教員」になったのに、お金のために働くのって悲しいことだと思います。
残業代が出るようになっても状況は良くならないでしょう。早く転職して他の仕事を探した方がいいように思います。
ぜひ、辞める勇気を持っていてくださいね。
まとめ
教員に残業代が出ることは、あまり改善にならない気がします。
早いうちに退職してしまうのがベストですね。

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