支援級でいじめが起きる理由【元支援級担任が解説】

支援 いじめ アイキャッチ 保護者

支援級で子どもがいじめに遭っている。もしくは自分のクラスでいじめが起きているというケースは多いと思います。

かなり辛いですね。

  • なぜ支援級でいじめが起きるのか
  • いじめが起きる原因が知りたい

今回は、そんな方に向けて元支援級担任の目線から記事を書いていきたいと思います。

3分程度で読むことができますので、見てみてください。

支援級でいじめが起きる理由

いじめ 起きる

支援級でいじめが起きる理由ですが、大きな原因としては「教員の間違った指導」が挙げられます。

もちろん、支援級担任の中にも優秀な方はいます。そういう方にも出会ってきました。

とはいえ、明らかに指導の仕方を間違えている教員も多いです。

そういった教員の指導を受けた後には、高い確率でいじめが起きます。

ざっくり言うと、指導の仕方を間違えている教員は「子どもを支援する」という目線が足りません。

適切な支援をしなかったために、子どもにストレスを与えてしまって「いじめ」が起きるのです。

特に、通常級から支援級に移った先生はやりがちですね。

以下で詳しく解説していきます。

やることを急ぐように言われる

支援級にいる子は、何事にも時間がかかりがちです。

服を着替えるのも、教室移動をするのも時間がかかったりします。

とはいえ支援級の子も、普通級と同じ時間の中で行動しなければいけません。

そのため、ある程度教員が支援をしながらスピーディーに行動させる必要があります。

しかし教員の中には支援をせずに、ただ急がせるだけのケースがあります。

これをすると、子供はパニックになってしまい精神的に不安定になるのです。

結果的にいじめに発展してしまいます。

もちろん、自分一人で何かに取り組むことはとても大切なことでしょう。

一人で何かに取り組む機会を作る事も大切です。

しかし、時間があるときにするべきです。

急がされることは、障害をもつ子にとって大きなストレスとなってしまいます。

怒鳴りつける

子供を大声で怒鳴りつける教員もいます。

これをやると、高確率で子供がパニックになります。

教員の真似をして大声で友達を怒鳴ったり、暴力をする子どもがでてきます。

結果的にいじめに発展してしまうのです。

子供は教員に大きな影響を受けますから、穏やかな教員の前ではとても落ち着いています。

いつも怒鳴っている教員のクラスでは、子供のトラブルも絶えません。

怒鳴ることは、いじめの大きな原因となります。

レベルに合っていない課題を与える

教員がレベルに合っていない課題を与えるのも、いじめの原因となります。

簡単な問題であればまだ良いのですが、レベルの高過ぎる問題ばかりを解いていると子どもは自信をなくしてしまいます。

支援級の子は障害をもっていて、日常生活の中でも自信をなくすことはたくさんあります。

学習でも自信をなくすことになれば、かなり落ち込むことでしょう。

自信(自己肯定感)がなくなると、いじめが起きやすくなります。

大人の世界でも同じです。いじめをする人って、自分に自信がなかったりしますよね。

レベルに合った問題に取り組んでいて、教員からもたくさん褒められている子は心も安定しています。

人間関係が合わない

そもそも人間関係が合っていない可能性があります。

これはどうしようもないことでもありますが、割といじめが起きやすい理由だったりします。

例えば、自閉症のお子さんであればルーティーンがあったりしますよね。

トイレに行ったり、朝は本を読みたいなどの思いもあるかと感じます。

そんな中で、他のお子さんに邪魔をされてしまえばトラブルになってしまうでしょう。

もちろんトラブル自体は、いじめではありません。

しかしトラブルが起きた時に教員が解決しなければ、お互いがモヤモヤしたままになっていじめに発展します。

保護者ができること

保護者 できる

では、保護者はどんなことをすれば良いのでしょうか。

子どもがいじめられている時には、しっかりと解決してあげたいと思いますよね。

以下で、具体的な方法について解説しました。

担任に相談

まずは、しっかりと担任に相談することが大切です。

支援級のよさとして、担任との距離が近いことが挙げられます。

普通級では担任に相談することは簡単ではなく、授業参観や保護者会が中心となります。

しかし、支援級は送り迎えでたくさんの保護者がきます。

朝は担任と保護者のコミュニケーションの時間で、悩みなどを話している保護者も多いのです。

担任に相談することは、おかしいことではありません。

何かあったら、すぐに相談するようにしましょう。

教員は結構プライドが高いので、「〜な指導はおかしい!」といった形で否定をすると反発しやすいです。

まずは教員に感謝をしていることを伝えて(していなかったとしても)、その後にいじめの相談をするのがベストです。

話を聞く

学校にいるお子さんの様子を見ていると、メンタルが安定している子とそうでない子がいます。

学校にいると他の子から嫌なことをされたり、落ち込むこともあると思います。

でも、メンタルが安定している子は割と打たれ強かったりします。

メンタルが強い子の共通点としては、親が子どもの話をしっかりと聞いているということです。

自分のことがしっかりと受け入れられているという安心感によって、子どもは強くなれます。

反対に問題行動を起こしたり、不登校になるお子さんは親が話を聞いていないケースも多いです。(すべてとはいいませんが)

もちろん、いじめをする方が1番悪いに決まっています。

しかし、子どもが少しでも楽になるように親が話を聞いてあげることはとても大切です。

よく褒める

いじめを受けているときは、かなりメンタルがきついです。

特に、「自分なんて・・・」と自信をなくしてしまうこともあります。

障がいを持つお子さんに対しては、とにかく褒める事も有効です。

特別支援学校などにいくと、先生方はよく子どもを褒めています。

それに対して、公立学校の支援級は褒められる機会が少なかったりします。

代わりに親がしっかりと褒めて、子どもを受け入れてあげる感覚が必要です。

まとめ

支援級のいじめについては、実は教員が大きな原因だったりします。

とはいえ、教員は変えたりできるものではありません。

すぐに相談するのはもちろん、親が子どもの味方だということをしっかりと伝えていくことが大切です。

大変かと思いますが、ぜひ意識してみてください。