支援級のお子さんの将来について【元支援級担任が解説】

支援将来 アイキャッチ 保護者

支援級のお子さんの将来について、気になっている人は多くいることだと思います。

「自立して、一人で仕事をしていけるか」など不安に感じたりしますよね。

  • 支援級のお子さんの将来が知りたい
  • 不安を少しでも和らげたい

上記のような方に向けて、元支援級担任の立場から書いていきたいと思います。

支援級のお子さんの将来について

支援級 将来

支援級のお子さんの将来についてですが、「小学校→中学校→高校→大学→就職」というように進路を歩もうと考えている方が多くいることだと思います。

結論からいうと、「学年が上がるにつれて過ごしやすくなる」というのが私の感じるところです。

理由は2つあります。

  • 周囲にフォローしてもらえるようになるから
  • 仲間が増えてくるから

順番に解説していきたいと思います。

周囲にフォローしてもらえるようになるから

支援級のお子さんが一番大変なのが、小学校の頃でしょう。

時間の流れが早いにも関わらず、周囲の友達の精神年齢もそれほど高くないのでトラブルが起きやすかったりします。

特に低学年のうちは、周りも障がいをもっているお子さんへの接し方がわからなかったりします。

混乱してしまうんですよね。

高学年になってくると、少しずつ障がいをもつお子さんに対してフォローしてくる児童が増えてきます。

周囲にフォローしてもらえるようになれば、お子さんもだいぶ楽に感じてくることでしょう。

「フォローしてもらうと、迷惑をかけるのでは?」と申し訳なく思う保護者の方もいるかもしれません。

しかし、決して迷惑ではありません。誰もが助け合いながら生きています。

私は健常者のクラスの担任もしましたが、障がいの有無に関わらずみんなクラスの中で助け合いながら過ごしているのが事実です。(いきなり暴れる子もいるし、毎回教科書忘れる子もいる)

だんだんと助け合うことを覚えるので、過ごしやすくなると考えて良いでしょう。

仲間が増えてくるから

前項で、小学校が1番大変だということを書きました。

これは、「仲間が少ない」というのも理由の一つです。

特に、小学校・中学校のうちは能力がみんなバラバラですよね。

運動神経の良さも学力も、みんな大きく差があるわけです。

障がいを持つ方はマイノリティーなので、環境に不安を感じることも多いと思います。

しかし、高校になると運動神経に自信のある人は「スポーツクラス」などに行くでしょうし学力に自信のある人は「進学校」に行くでしょう。

みんな、自分の目指すものにむけて進路を選んでいくわけです。

支援級にいた、障がいを持つお子さんも自分の個性を見極めて活かせるような高校を受験するはずです。

そこで入学した高校では、自分と似たような価値観や将来を考えている人と出会いやすくなります。

仲間が増えるので、「小・中学校」よりも過ごしやすくなります。

大学・就職はさらに過ごしやすい

大学や就職になってくると、さらに過ごしやすくなります。

大学については、授業が少なくなってきます。(学部にはよりますが)

また、どの時間帯に授業を入れるかなどもある程度調整しやすかったりします。

障がいをもつお子さんであれば、自分の得意な時間の授業に参加したり移動に時間がかかるようであれば授業数を減らしたりすることができます。

また職員の中にも障がいのグレーゾーンの方もいますし、大学生はみんな自分の好きなことに没頭しています。

みんなが、「個性の塊」なんですよね。

マイノリティーに感じることも少なくなるでしょう。

社会人になると、障がい者雇用率が決まっていますから就職に困ることもそれほどないでしょう。

(2021年3月に障がい者の雇用率が引き上げになりました。)

積極的に障がい者の雇用を行っている企業もありますし、周囲も大人ですからフォローしてもらうことができます。

特別支援学校との違い

特別支援学校 違い

上記で、「小学校の支援級のうちが一番大変」ということを書きました。

上記の悩みを解決するためには、「特別支援学校」に行くのが良いと感じています。

特別支援学校は時間の流れもゆっくりですし、保護者の交流も多いので不安も感じにくいと思います。

また、パンを作って販売したり将来に向けたキャリア教育を行うなど仕事面も積極的です。

早いうちから将来のことを見据えることができるので、公立校の支援級などと比べると過ごしやすくなるかと思います。

もちろん障がいの程度によるとは思いますが、検討してみるのもアリでしょう。

まとめ

今回は、支援級のお子さんの将来についてでした。

環境的にも、だんだんと過ごしやすくなってくると感じます。

ぜひ、今回の記事を参考にしてみてくださいね。