障害児は人生終わりではありません【元支援級担任が解説】

人生終わり アイキャッチ 保護者

障がいをもつお子さんが生まれたりすると、人生が終わりではないかと考える人はいると思います。

かなりショッキングではありますよね。

  • 障がいを持つと人生は終わりなのか
  • 希望はないのだろうか。

上記のように考える人に向けて、記事を書いていきたいと思います。

かなりヘビーな内容ではありますが、支援級担任をしたり障害者の施設に行ってきた経験などから解説します。

3分程度で簡単に読む事ができますので、ぜひ見てみてください。

障害児は人生終わりではありません

障がい児 人生

結論からいうと、障害児は人生終わりではありません。

おそらく、お子さんが障がいをもって産まれるというのは想像を絶する辛さだと思います。

他の子と比べてしまい、自分の子はなぜできないのだろうという辛さも抱えることでしょう。

何をするにも親がついていないといけないのか?という不安もあるかと思います。

今後のキャリアについて、大きく落胆するかもしれません。

しかし、障がい者の方と関わる中で人生終わりではないなーと感じることも多くあります。

以下で詳しく解説をしていきたいと思います。

未来は明るいです

未来 明るい

障がい児の未来は明るいと考えています。

理由は以下の通り。

障がい児の数は増えている

少し古いデータではありますが、障がい児の数は増えていると言うデータがあります。

2016年の「ポストセブン」によると、20年間あまりで7倍も発達障害を持つ人の数が増えたといわれています。

私は、社会全体の障がいに関する理解が深まったからだと思っています。

支援級にいる子だけに限らず、普通級の中にも発達障がいをもっているだろうなーという子はいます。

そして、普通級で学習をしているうちに「支援級に行きませんか?」と学校側からいわれたりするわけです。

健常児と発達障がいを持つ人との垣根がどんどん少なくなっているようにも感じるのです。

証拠として「インクルーシブ教育」の動きが高まっています。

普通級の子と支援級の子が一緒に学べるような環境にするということです。

この動きは徐々に注目されていて、どんどん広まっていくと考えられます。

障がいを持つ人だけが、少数派で差別されるといったことはだんだん少なくなると考えています。

仲間ができる

もう1つ大きいのが、仲間の存在です。

障がいを持つお子さんは少数派ではあるので、どうしても子育てにおいて孤独を感じることがあるかもしれません。

実際に仲間がいたり、活躍する人を見ることで「人生終わりではない」というように気づくことができます。

特別支援学校などでは、キャリア教育などが積極的に行われて将来のことを考える時間があったりします。

特別支援は、保護者同士での交流が盛んなので仲間の存在を知る事ができるかもしれません。

似たような環境の人を見る事で、かなり大きな希望が湧いてくるはずです。

障がいを生かした仕事もある

障がいをもった人だからこそできる仕事もあると聞きます。

ユニクロの洋服が綺麗にぴったりと並んでいるのを見た事がないでしょうか?

あれは、自閉症の人がこだわりをもってきれいに並べているという話を聞いた事があります。

実際にユニクロでは、障がい者の雇用も積極的に行われています。

大きな企業でも、「障がい者だからこそできること・必要とされる事」があるわけです。

障がい者の雇用率も上がっているので、今後はもっと社会に参加しやすくなることが考えられるでしょう。

世の中はどんどん良くなっているといえます。

集団行動が必要ない

これも、かなり大きな部分だと思います。

働く上では、大きな企業に定年まで勤め上げるというのが一般的でした。企業では多くの人が協力して働かなければいけないので、集団行動が苦手の人にとってはきついものだったといえるでしょう。

もちろん障がい者雇用率があるので、働きやすい環境は整っています。とはいえ難しいとも思います。

しかし、最近ではフリーランス的な働き方も注目されています。フリーランスは1人で作業を進めていく事ができるので、集団行動が苦手な人にもおすすめです。

今後はフリーランス的な働き方は増えてくる事でしょう。

また、誰もが発信できるような世の中になっています。

たとえば人前に出る仕事をしなければいけない場合、ひと昔前であれば「芸能事務所」などに所属しなければいけませんでした。事務所に入れば人間関係も求められるし、人付き合いもあります。

障がいを持つ人にとっては苦しいかもしれませんね。

しかし、最近ではYouTubeで個人で発信する人も多くなっています。発達障がいに限らず、不登校や集団生活に苦手な人などが自分の個性を生かして発信できるようになっているのです。

発達障がいを個性として発信できる可能性があるのです。

かなり希望があると考えて良いでしょう。

誰もが得意・不得意をもっている

得意 不得意

障がいの有無に関わらず、誰もが得意・不得意をもっているものです。

みんなできないことがありながらも、助け合いながらやっているわけです。

仮に誰かに迷惑をかけたとしても、他の部分でフォローすればいいだけです。

障がい者のコミュニティーというのは、上記のような温かい価値観をもっている人が多いです。

実際に私は障がい者に関する施設(特別支援学校・作業所など)に行きましたが、人間関係に悩んだことはほとんどないです。

そこで働く人たちは、健常者も障がい者も関係なく過ごしていることがよくわかります。

とても穏やかな環境です。こういったコミュニティーで過ごせることはとても価値のあることです。

世の中には障がい者を差別する人もいますが、そういう人は自分が何でもできると勘違いしていたりします。他の人を見下したりしているはずです。

障がいを持つ人は、そういった人と関わらなくて済むわけです。

温かい心をもった人と深い絆で結ばれるわけですから、人生には大きなプラスになるでしょう。

まとめ

障害児をすぐに受け入れるというのは、かなり難しいことだと思います。

とはいえ未来は明るいと思うので、今回の記事を参考にしていただければ幸いです。